フランクリン手帳

 私は2年ほど前、フランクリン手帳を使っていました。この手帳をご存じの方や実際に使用されている方も多いと思いますが、あの有名なスティーブン・R・コヴィー著 ”7つの習慣”を実践しやすい様な専用リフィルをバインドしたシステム手帳です。7つの習慣については、ここで、細かく説明しませんが、一日の中でも時系列で変化する自分の役割(例えば課長、父親、息子・・)と、それらに関わる人たち(例えば、部下、子供、両親・・)との良好な関係性を維持する為の指南書であり、その良好な関係性を維持しながら、決して1人では達成できない目標や夢をも達成する方法について述べた著書です。この著書には立場による視点の違いや人間関係の構築という点で学ぶ事が多いのですが、手帳で目標や夢を達成するという事を述べているわけでもなく、おそらくはFrankilin Planner Japanが戦略的にこの著書に記載されているワードや思想を巧みに引用したと思える節があります。スターターキッドには自分の価値観のルーツとなっているものを紐解くエクササイズがいくつか仕掛けられており、価値観が明確になったらミッションステートメントを宣言し、そのミッションステートメントを起点に長期目標を立て、それらを達成する為に日々やるべき事をTo Do ListとDaily Scheduleに具体的に明記しフォローしていくというものです。これとは別に一週間コンパスという縦長のリフィルがあり、ここに”どの役割(例えば、息子という立場)において、この1週間、何を目標(両親に優しくする事を目標)として、具体的に何をするか(少なくとも1日30分の会話の時間を設ける)。”を宣言し、別途、実行します。そして翌週には何が問題で実行できなかったのか?を客観的に見て、反省を活かし再計画するというものです。確かに”7つの習慣”のワードや手法が取り入れられ、目先の事ばかりに追われ、長期的にコツコツと実践すべき高い目標を忘れるな!という事をベースにしているのでしょうが、普通にサラリーマンとして、日々、働いていれば、特に責任世代は計画倒れで終わってしまうのではないか?と感じます。この手帳の考案者は普通の多くのサラリーマンが1日の中で仕事や家庭の事以外に、どれだけの時間がさけるのか?という点に関してリサーチ不足だと思います。おそらく、だらっとする時間、ランニング等、体力作りに使う時間そして最もパフォーマンス回復に必要な7時間の睡眠を確保しようとしたら、たぶん2時間あれば良い方です。さらに一週間コンパスには”良い父親になる為に家族との時間を大切にする”なんて宣言しているわけです。仕事の拘束時間が最低8時間あるとすれば、この時間は生活を維持する為に絶対に削れないし、この時間に夢を叶える活動はできません。おそらく、スティーブン博士は”人は夢を叶える方向に向かって日々の仕事をしているし、そうあるべきだ”という思想を持ってこの著書を書いていると理解しています。実に白人らしい発想です。しかし、多くの日本人の場合、夢とかやりたい事は別にあって、それとは別に家庭生活だけは安定させなければならないから、義務的に会社で働いているわけで、自分の価値観に基づくミッションステートメントとサラリーマンとしてのミッションがシンクロする事の方が珍しいと思っています。自分を律する意味で使えるのは1週間コンパスだけ。この手帳に何か書けば夢が叶うとは私は思えず、使う事を辞めました。夢や目標を叶えるには実現に向けてのプロセスが”眠らなくても続けられるし、朝起きた瞬間からワクワクするほど楽しい”か”それを実行しなければ死を覚悟するしかないか”のいずれかであり、手帳はそれが何なのか?を探す為に自分の心を書き出し、整理するツールだと悟りました。つまり、Time Managementなんていらないわけです。

投稿者: カズ

長崎在住の作曲やギターが趣味のブロガーです。共感して頂ける皆様と情報交換する事を目的に立ち上げたブログですので、気になる記事がありましたら、ご意見やコメントをお待ちしています。

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