万年筆

このブログについて

 私は落ち着いて書きたいシーンでは必ず万年筆を使います。愛用しているのは以下のモンブラン マイスターシュティンク ル・グランで昔、146と呼ばれていたモデルです。ペン先はニブと呼ぶのですが、私は一番細いEF(Extra Fine)のものを使っています。PilotやSailorなど国産ならばFやMを選び手帳やノートに漢字を書いても潰れず読めますが、モンブランやペリカンなどの海外メーカの場合、Fでも国産のM以上と思っていた方がよく、もしMを選ぼうものならば、まず、漢字で文字を書くことが難しいと思います。まぁ原稿用紙にマス目を気にせずサラサラと文章を書く小説家などは良いのかもしれませんが、普段使いには向いていないでしょう。インクは昔はミッドナイトブルーというやや黒に近い藍色の様なインクを好んで使っていたのですが、最近は明るい青のロイヤルブルーを使っています。会社でサインをする場合、海外むけのレターや議事録は青色が一般的で黒色はあまり使われていないというのもあります。

 

 何故、書きやすく、筆跡も万年筆とさほど変わらない安価な油性や水性のペンが多く出回っている時代に万年筆なのか?何がいいのか?とよく聞かれます。メンテに手がかかるし、万が一、固い床などに落としてニブ先を曲げてしまったら、交換に2-3万円は覚悟しなければなりません。ボールペンの様に筆圧をかけて書くとニブ先が潰れたり、インクフローが悪くなります。インクを吸入すると必ず手を汚すし、乾かさずにページを閉じると見開き左半面に書いた文字や文章のインクが右半面に写ってしまうことがあるので以下の様なブロッターと呼ばれるインク吸取器を持参しなければなりません。安いノートでは裏抜けして万年筆で書いたページの裏ページに続けて書けない場合もあります。

 そんなこんなで仕事でメモを取ったり、何か思考しながらノートにガンガン書きたい場合に、万年筆は実用的とは言えません。質問する人はおおむね、そこを勘違いしているのですが、この様にメンテに手間がかかり、心を落ち着けて文字をゆっくりと書くという精神で向き合わない限り言うこと聞いてくれない大人の女性の様なところが良いのです。そして、万年筆は軸育という楽しみがあり、だんだんと自分好みの書き味にニブが馴染んできて、使えば使うほど、自分にとってのみ書きやすいペンになるのです。そうなのです。わがままなお嬢様がだんだん自分好みの女性になっていくあの妄想の世界がこの万年筆にはあるのです。

 最初、私は品質の良い、細字に適した国産メーカが良いと思っていました。国産ならば関税が価格に乗ってきませんから、たとえば10万円のモンブランの品質に相当するPILOT万年筆が5万円程度で手に入ります。しかし、それを所持したり、人前で使っている時にPILOTが自分のステータスを表現してくれる一品か?と考える様になったのです。よく考えると万年筆は時計やスーツと何ら変わらないステータスを表現するアクセサリーに近いものなのです。ある時から同じ品質でも高いモンブランが良いと思う様になりました。私は贅沢かもしれません。しかし、私は高くて手間がかかって気分屋でも、このモンブランが大好きです